2014年 慶應大学 法学部 小論文過去問題 文章構造
- アリストテレスは、家事労働について、生命の必然を満たすための労働であるとみなしていた。
- 近代
- 家族の位置づけが大きく変化した。
- 家族の時代
- 近代社会が抱える矛盾
- 当然女性が果たすべきだと考えられたのが家事労働だった
- 政治学(とりわけ政治思想)
- 政治の領域にふさわしいとされる能力は他の領域とは違うということが論じられてきた。
- アイリスヤング
- 市民論における排他性を批判。
- 市民像
- 公的領域が想定する徳や態度とは全く異なる論理がそこで働いているとされた。
- 家事労働を担うものの現実問題
- その労働は誰かが必ず担わなければならないという問題
- 契約論に基づく家族論
- 女性たちに強い負担をかけている
- エヴァ・キティー
- むしろ正義や善が問われるのはこうした場合ではないかと問いかける。
- 家事労働と、公的領域への参加資格・条件とのあいだ
- 解きがたい緊張が存在する。
- ロビン・ウェスト
- ケアする者に対する政治の支援を権利として要求する方法を探ろうとする。
- ケア労働と現在の自由主義的な概念は両立不可能
- 公的な領域における基底的な倫理(正義の倫理)についての反省を促した。(キャロルギリガン)
- ケアの倫理
- 他者への責任等を含む、より弱い者への視線から発せられた。
- 正義の倫理だけではなく、ケアの倫理が考慮されるべきである。
- ギリガンが得たもの
- 正義の倫理
- 他者の権利を自らの権利と競合するものと捉える
- 諸権利間に順列をつけて調整を試みる
- ケアの倫理
- より弱いものへの視線から発せられる
- 他者への責任
- 他者への共感
- 自己批判
- ケア労働に必要とされる様々な能力は公的領域において要請されている。
- 政治は、ニーズを代弁するもの、ニーズに応えるもの。
- 家族という領域を見なおせ
- 喧伝される国民国家という政治的共同体を根底から見直す視点となる。